本日七十六歳のご誕生日をお迎えになられました。
臣民のひとりとして心からお祝いの言葉を述べさせて頂きます。
天皇陛下の御誕生日を
祝寿し、御長寿と皇国の
益々の繁栄を祈願いたします。
天皇陛下万歳 日本国万歳
天長節の歌
作詞・黒川真頼 作曲・奥好義編曲・田中館貢橘
今日の吉き日は 大君の うまれたまいし 吉き日なり
今日の吉き日は 御光の さし出たまいし 吉き日なり
恵み遍き 君が代を 祝え、諸人 もろともに
本日の一回目のお出ましの撮影(10時25分前後)
天皇誕生日一般参賀要領
期 日 平成21年12月23日
参入門 皇居正門(二重橋)(午前9時30分~午前11時20分)
退出門 坂下門,桔梗門(ききょうもん),大手門,平川門,北桔橋門
(きたはねばしもん)
お出まし(予定) ○天皇皇后両陛下,皇太子同妃両殿下,秋篠宮同妃両殿下
第1回 午前10時20分頃
第2回 午前11時頃
第3回 午前11時40分頃
【午後の一般参賀(記帳)】
場
参入門
(午後0時30分~午後3時30分)
退出門 桔梗門(ききょうもん),大手門,平川門,北桔橋門(きたはねばしもん)
(閉門:午後4時)
<天皇陛下>76歳の誕生日 「体調は昨年より良く」
◇天皇陛下の感想全文
この1年を顧みて、まず思い起こされるのは、世界的な金融危機に端を発した我が国の厳しい経済情勢により、多くの人々が困難な状況に置かれたことでした。住む家を失った人々もあり、心の痛むことでした。また5月以来流行が心配されていた新型インフルエンザは秋になって患者数が増加し、来年がどのような状況になるのか案じられます。ワクチン接種などが進み、流行が抑えられることを期待しています。
今年の夏から、裁判員制度が実施されるようになりました。かつて昭和初期に我が国でも短期間陪審制度が行われたことは、戦後間もないころ、当時の穂積東宮大夫、後の最高裁判所判事から聞いたことがあります。しかし、この制度は日本にはなじまなかったということでした。この度の制度は、以前の陪審制度とは異なり、裁判官と一般の人が共に裁判に参加するという制度であり、今後の様子を期待を込めて見守りたいと思います。
7月には総督閣下のご招待により皇后と共にカナダを訪問しました。私自身は56年前、エリザベス女王陛下の戴冠式に参列するため、英国に赴く途次、カナダを訪れましたが、これは結婚前、私がまだ19の時でした。この度の訪問では、カナダが良好な環境を守り、この地に住むさまざまな民族を大切にしながら国を発展させている姿に接し、今日のカナダへの理解を深めることができました。私どもを温かく迎えてくださった総督閣下をはじめ、この訪問に心を寄せられたカナダの人々に心から謝意を表したく思います。
昨年は12月初めに体調を崩し、静養期間の間に誕生日を迎えました。多くの人々が心配してくれたことを感謝しています。そのようなことから、今年は日程や行事の内容を少し軽くするようにして過ごしてきました。昨年12月の体調よりは良くなっていますので、来年も今年のように過ごし、皆に心配をかけないようにしたいと思っています。
本年は、私の即位から20年、私どもの結婚から50年という節目の年に当たりますが、4月の結婚50年に際して、また、11月の即位20年に際して、多くの人々から祝意を寄せられたことに深く感謝の意を表します。
この20年間も、我が国の人々はさまざまな困難を乗り越えてきましたが、人々が高齢化の著しい社会状況に対処しつつ、助け合って良い社会をつくるよう努める姿に接する時、深い感動を覚えます。私どももこのような国民に支えられ、日々の務めを行っていくことに幸せを感じています。
お出ましを今か今かと待つ一般参賀に訪れた方々(10時10分頃)